オーフス大学、Tableau を使用して技術的な側面とユーザーエクスペリエンスを両立


Mads Brink Hansen 氏は、デンマークのオーフス大学の経営・社会科学部でビジネスインテリジェンスコースの外部講師を務めています。1928 年に創立されたオーフス大学は一流の公立大学であり、総学生数 43,600 人を誇るデンマーク最大の大学です。デンマークの IMS Health 社で主任コンサルタントおよび BI エンタープライズアーキテクトを務める Hansen 氏は学部で 1 科目、大学院で 2 科目を教えています。Hansen 氏は主に大学院の講義で Tableau を使用しています。このコースは主に以下に関する詳細な知識を教えることを目的としています。

  • データを分析して意思決定に役立てる方法
  • ビジネス分析に基づいてビジネスプロセスを改善する方法

Tableau を使用している主な理由は、ユーザーエクスペリエンスの観点から最適なツールであり、学生がビジネスインテリジェンスについてより深く理解できるためです。

Hansen 氏: 実は 3、4 年前、ビジネスインテリジェンスアプリケーションの開発がどのようなものかを教えるのが難しいと感じていた時期があり、何か役立つものはないかと探していました。Tableau とそのアカデミックプログラムについて知ったのはそのときでした。講義で Tableau を使用することを決めたのには、2 つの理由があります。このコースを教え始めたとき、私は Excel と PowerPivot を使おうと考えていました。コースでは、より技術的なアプローチが必要なモデリングの部分に焦点を当てていて、ユーザーエクスペリエンスについてはそれほど重要視していなかったからです。Tableau 教育向けプログラムについて知ったとき、モデリングの部分とユーザーエクスペリエンスの両方をカバーできることに気がつきました。Tableau を使用している主な理由は、ユーザーエクスペリエンスの観点から最適なツールであり、学生がビジネスインテリジェンスについてより深く理解できるためです。Tableau 教育向けプログラムが非常に柔軟で、学生も私も無料ラインセンスを使用できるということを知り、迷うことなく選びました。

Tableau: 現在、講義でどのように Tableau を使用していますか ?

Hansen 氏: 私のクラスではまず、アジャイルなキンボールライフサイクルについて説明します。それによってビジネスインテリジェンス全体の概念への理解が深まるからです。このとき Tableau がとても役立ちます。視覚的な部分に焦点を当てることが非常に重要であり、そうするとアジャイルなキンボールライフサイクルに対する学生の理解が確実なものになるからです。私のクラスでは、3 つの異なる分野で Tableau を使用しています。まず、Tableau を使用して学生たちにデータ監査について説明します。学生たちはここで、扱うデータの内容や分布などについて知る必要があるからです。

次に、学生たちはキンボール方法論の基礎であるディメンショナルモデルの実験を行います。Tableau はすでにディメンショナルモデルの概念をサポートしているため、学生たちはディメンションとメジャーの違いについて、そして、たとえばディメンションの中に階層を作ることの意味についてすばやく理解できます。

最後に、学生たちに課題を与え、Tableau を実際に使用してもらいます。通常、課題として使用するのは、Tableau に付属するスーパーストアデータセットです。

Tableau: その課題について、また学生たちがデータセットをどのように処理しているかについて詳しく教えていただけますか ?

Hansen 氏: 学生たちには、Tableau を使用してスーパーストアの現在の状態を説明してもらいます。実はスーパーストアデータセット自体は Excel 形式であり、課題には Excel と Tableau のどちらを使用してもよいことになっていますが、これまでのところ Excel を使用した学生はいません。私は学生に何かを強制することはしないので、彼らは課題のために好きなツールを自由に選択できます。今のところ学生たちが使っているのは Tableau です。

学生たちには、現在の状態を説明するだけでなく、ビジネスに関連するプレゼンテーションも行ってもらいます。たとえば、取締役会の前で発表する必要があるようなプレゼンテーションです。学生たちはデータを調べ、何らかの洞察を得てそれをダッシュボードで示し、今後注目する必要がある特定の分野について経営陣の注意を促します。その意味で、私は純粋なビジネスインテリジェンスのコースから、物事をビジネスの視点で洞察する訓練をするコースへと転換しようとしています。これこそ卒業後に学生が実践しなければならないことだからです。

「Tableau を使いこなすのは簡単です。Tableau を使うと、どんな人にも適したレベルで視覚的なデータの発見と分析ができ、ビジュアル分析でのあらゆる可能性を見せてくれます。」

「直感的なデザインで、論理的にわかりやすい視覚化スキームなので Tableau は簡単に使いこなすことができ、手持ちのデータの中で最も重要で興味深い側面の視覚化を実現できます。」

Tableau: 一般的に、コースで Tableau を使用することで学生たちにどのような利点がありますか ?

Hansen 氏: 学生たちが学習できる主なポイントは、ビジネスインテリジェンスのフロントエンドがどのようなものかを見て、感じることができること、そして最新のビジネスインテリジェンスツールを使って仕事をすることについて深く理解できることです。また、学生たちは私が教えている基本的なキンボールアーキテクチャを通してビジネスインテリジェンスアーキテクチャの仕組みも概観できます。そして最後に、非常に重要なことですが、高速の、またはセルフサービスのビジネスインテリジェンスがどのようなものかをよく理解できます。

Tableau: 学習プロセスの期間はどのくらいでしたか。また、Tableau をコースに取り入れるまでにどのくらい時間がかかりましたか ?

Hansen 氏: 最初に Tableau を使ったとき、その日の午後の時間を費やしただけでツールについて理解することができました。その際にこれが最適なツールだと確信しました。その後さらに何日かツールを操作してみて、私のコースにぴったりだと確信するに至りました。Tableau をシラバスに取り入れることは難しくありませんでした。それは主に、データセットを用意する必要がなく、単に Tableau に付属するサンプルを使ったためだと思います。

Tableau: Tableau について教えるうえで、最も難しいと感じるのはどのようなことですか ?

Hansen 氏: 実は、Tableau 社の方を呼んで学生たちに製品について紹介してもらっています。そうすれば、私が時間をかけて説明する手間が省けるからです。ですので、Tableau について教えるのが難しかったとは言えません。楽をして Tableau を使っています。Tableau のおかげで、ディメンションとメジャーの概念を、教科書を使うよりもずっと簡単に説明できます。

Tableau: 学生からはどのような感想が寄せられましたか ?

Hansen 氏: 学生たちからはよいフィードバックが寄せられました。ライセンスキーの延長を希望した学生もいます。履歴書でアピールできるような実践的なスキルを身に付けることに熱心な学生もおり、Tableau の使用経験はまさにそれに当たります。教師にとっても学生にとっても、このツールについて学ぶのに長い時間を費やす必要がないので、全体的にポジティブなフィードバックが寄せられています。Tableau 社の方にライブオンラインセミナーで製品を紹介してもらえるということで、学生たちの関心もさらに高まっていると思います。

「履歴書でアピールできるような実践的なスキルを身に付けることに熱心な学生もおり、Tableau の使用経験はまさにそれに当たります。」

Tableau: これまで Tableau を使用したことがなく、今後シラバスに取り入れることを考えている講師に対して何をお勧めになりますか?

Hansen 氏: まずは出発点として Tableau に付属するサンプルを使用するようにお勧めしたいと思います。ビジネスインテリジェンスや視覚化に関連することでは、これらのサンプルは非常に優れており、出発点として十分役に立つはずです。その他の分野であれば、サンプルデータセットを使用してもよいし、学生が利用しやすいデータを用意してもよいでしょう。最初は学生のために単純なデータを使用するのが効果的だと思います。学生が Tableau に慣れたら、セルフサービスのビジネスインテリジェンスという観点から非常に重要なデータブレンディングなどに進んでもよいでしょう。実は、私も今年から修士課程の学生たちにデータブレンディングを教える予定です。